5043．『再起動』

『再起動』　/岡本学　　を読んだりしました。

いつも通りに図書館で
そこでだいたいは漫画読んでから外に歩きに行くんですが
流石に目新しさも無いなとなってしまいせっかくだから他の本棚へ。
で、なんか目についたので手に取ってみる。

立ち上げたベンチャー企業が色々あって無くなった主人公。
長らくの友人である「クォーター」と一緒に今度は宗教法人を立ち上げる。
教義としてはパソコンを見ながら適当にでっちあげた
「人間の「再起動」を目指す」というもの。

自分の適当に作った教義が勝手に意思を持ち始める。
だんだんおかしくなってくるクォーター。
組織がでかくなりすぎたことの指導者の苦しみなんかが
丁寧に出ていて良かったですね。
宗教施設がだんだん得体の知れないものに変貌していき疲弊していく様が
とても良かったです。
最後のあれは（バレ防止→）本当に公安だったんだろうか。




で、この本にはもう一つ短編として
『高田山は、勝った』というのが収録されております。

とある男が相撲をゲーム化して個人で回して楽しんでいたら
平凡な体格なのにバグのように勝ちまくる「高田山」という力士が出来る。
思ってたのと違う力士の誕生にどう男は感じたか
というのを書いたものです。

自分もゲーム作りに関わるのでこちらの方が心惹かれました。
ゲームキャラである「高田山の目線」というのも斬新で
開発者の男とちょっとだけ交わるようなシーンが鮮やかなものでした。
こっちの方が個人的には好きです。


漫画以外の本を久々にめくった気がします


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